2013年10月25日金曜日

第21回日本山岳耐久レース(後編)

第2CP月夜見、5:58到着。

月夜見のウォーターエイドでポカリスエットを補給。
装備していた水は3リットルあったが、ハイドレにあるメダリストを1リットル、OS1ジェルを0.4リットルを消費しただけで半分以上余っていた。

ここで補給しないという選択肢もあったが、不意の脱水、水漏れ等何が起こるか分からないため、いつものようにボトル満杯になるまで補充し、入らない分はその場で0.3リットルほど飲んだ。

ちょうど隣でチーム100マイルの松村さんと一緒になる。
足の具合が良くないが走れている様子。お互いサブ10を目指しているので一緒にいると気合が入る。
補給を終え、滞在時間2分程度で御前山へ向かう。

3.月夜見→長尾平(58km)
月夜見を出て最初の坂を駆け下り、下り基調のシングルトラックを走る。
ここから先はほぼ全区間、攻めに転じる計画だ。

しかし動作は裏腹に。
補充したてのパックがやや重かったが、それよりも身体が重く感じる。
さきほど一気飲みしたからか。それとも前半の疲労が出て来たのか。
ギアチェンジしてスピードに乗るべきところで乗れない。


























先ほどまで一緒にいた松村さんは前方に行ってしまった。

マズい。ペースが上がらない。
小河内峠を越えて御前山(46.57km)への登りに入っても状況は変わらず。

攻めるというより耐える走りでなんとか御前山到着。
サブ9.75目標:6:43、実績6:51。大きく差が開いてしまった。

御前山を下って大ダワ(49.77km)へ
去年よりはペースアップしているものの、今年の目標には到底及ばない。
つづら折りの坂はコーナーをアウトサイドからインサイドに抜けるのが有効だが、曲がりきれないクルマのようにやや大回りに抜けていく。急ぐあまり周囲を見渡す余裕がない。

大ダワ到着。サブ9.75目標:7:12、実績7:24。
9時間45分から12分も遅れてしまった。

後退する一方のタイム、サブ10も危ない状況になってきた。

脳裏にゴール後のシーンが浮かんでくる。
サブ10出来なかった自分、仲間から惜しかったねと労われる光景。
残念だったけどよくここまで頑張ったと言われる。肩を落としつつもPBでしぶしぶ納得する自分の姿。

一瞬、この世界に浸りそうになった。
そういう事を想像するのは、辛くてもプッシュしなければならない状況で逃げ出したい気持ちになっていたからかもしれない。妥協の産物。

我に還った。
まだ終わったわけじゃない。

9時間45分の目標から、現実的なサブ10死守の設定に切り替えた。

残るは最後のボス、大岳山(53.71km)である。
太岳山頂までは急登な岩場、だけど距離は短い。ここでも歯を食いしばって自分をプッシュしていくしがない。何人かのランナーにパスされつつも自分の行ける最速のペースを維持する。

このあたりはサブ10を意識しているランナーが多く、たまにサブ10行けるかどうかの会話になる。「ギリギリですね~、頑張りましょう!」と答えた。

大岳山到着。
サブ10から6分の貯金。なんとかサブ10圏内を維持する。残り15kmで6分の貯金があるのは心理的に大きい。

大岳山からは下り基調で第3CP長尾平へ。岩場を駆け下りていく。
そして間もなくフラットなダブルトラックに入り、さらにペースを上げる。

タイム的にはそろそろ長尾平に到着する頃なのだけど、まだ何も見えない。設定タイムが高すぎたか、トップスピードで走っていても想定しているタイム内に到着しない。

6分のマージンが徐々に削られていく。

第3CP長尾平到着。

サブ10目標:8:32、実績:8:33。
6分のマージンは幻だった。区間タイムの設定が高過ぎたようだ。
サブ10の貯金はゼロ、いよいよ後が無い。

ここからゴールまで13km。
去年は1時間27分で走った。セブンさんとかなり飛ばした記憶がある。
そのペースで走ってギリギリ9時間59分台。もし何かトラブルが起きたらアウトだ。

崖っぷちの状況。
ここまで来たらやるしかなかった。
長尾平を出ると一気にロングスパートを掛けた。

今やらないときっと後悔する。

御岳山の旅館街。
いつもならようやく人里に帰ってきたという気持ちになれたが、今回はその余裕はなかった。
再びトレイルに入る。

下り基調の中にも小刻みな登りはあるが全部走る。ここで苦しまなかったら、ゴール後に悔しさを味わうだけ。

「絶対に、絶対にやってみせる」念仏のように唱えた。
頭の中は血の気で赤く染まっていた。

ラスト唯一のピーク、日の出山。
登りでひとりのランナーに会う。
苦しそうな様子。その方もサブ10を目指している。

「絶対にサブ10やってやりましょう!」
それは同時に自分への掛け声でもあったかもしれない。

無我夢中。
大腿筋が軋み、呼吸は大きくなる。

金毘羅尾根を下り、アスファルトの路面に入るとさらにスピードを上げる。
ラスト2km、女子4位の外国人選手をパスした。

時計を見ると9:45頃。あと1km強。
サブ10は確実、頑張れば9:50切りを狙える。
下りの勢いを維持したままに平地を走り抜け、ゴールゲートに身体を放り込んだ。



















9時間49分58秒。

サブ10。
1年前にこの場で宣言したことが実現した。

夢のように遠い存在だった目標を、狙いに行って掴み取ることが出来たのが何より嬉しかった。

ロングスパートの代償か、ゴールしてから1時間は息が整わなかった。


■タイムチャート振り返り
















第2CPの月夜見までの前半は耐えて後半攻める作戦だったが、後半思うように伸びず苦戦を強いられた。考えられる点は2つ。
・後半攻めるだけの余力がなかった。→実力不足
・月夜見のウォーターエイドでポカリをがぶ飲みした →急激な補給による変調

第3CPからスパートを掛けることが出来たことを考えると、脚が残っていなかった訳ではなく単に登り区間で登りの出力が足りなかっただけかもしれない。
登りでの出力強化と効率的な走り方をもっと身に着けなければならない、そう改めて思った。

■順位(合計、区間別)












9時間45分からサブ10ランナー(91位まで)のタイムを並べつつ自分の順位を比較してみた。
黄色いセルが自分。
スタートから第1(73位)、第1から第2(99位)、第2から第3(90位)、第3からゴール(60位)という結果に。
区間毎のムラは以前よりはだいぶ少なくなってきたものの、三頭山、御前山、大岳山がある第1から第3までの順位は若干落ちている。サブ10ぎりぎりもしくは圏外のペースだ。
数値でもわかるように登りの出力強化と効率化は課題であることがはっきり分かる。

加えて、最近成長していない下りの上達にも取り組んでいきたいと思う。

■消費
  携行 消費
食糧 1個あたり 個数 合計   個数 合計  
エナジージェル 165 12 1980 kcal 8 1320 kcal
アミノバイタル 18 16 288 kcal 8 144 kcal
トレイルミックス 160 2 320 kcal 0.5 80 kcal
スポーツミネラル 10 6 60 kcal 0 0 kcal
メダリスト 53 5 265 kcal 0 0 kcal
しそ梅 49 1 49 kcal 0 0 kcal
OS1 10 2 20 kcal 2 20 kcal
2982 kcal 1564 kcal

リットル  個数  合計   個数  合計
ハイドレ(メダリスト) 1.5 1 1.5 リットル 0.8 1.15 リットル
ボトル(メダリスト) 0.6 2 1.2 リットル 0 0 リットル
OS1ジェル 0.2 2 0.4 リットル 2 0.4 リットル
ポカリ(月夜見補給) 1.5       0.8 1.15 リットル
3.1 リットル 2.7 リットル

暑くなると予想して水は多めに持って行ったが、多過ぎたと思う。
保険を加味して2.5リットルで十分だった。
OS1ジェルはナミネムさんからアドバイスいただき持参。身体への吸収率が良く、しかも消費後はパックが嵩張らないので非常に有効だった。次回以降のレースでも積極的に使おうと思う。

■次に向けて
今年の大きな目標だったサブ10は達成したが、まだまだ課題はあると思った。
課題を見つけ解決していくことが、私にとって走る楽しさのひとつでもある。

自分の限界に挑戦する意思がある限り、これからも前を向いて進んでいきたいと思う。

2 コメント:

yon shin さんのコメント...

毎日よく走られますねぇ;^_^A
私の3倍くらいですね^ - ^
ブログ楽しみにしてます(^∇^)

708 さんのコメント...

ありがとうございます♪読んでいただけると私もやりがいありますっ。走るのはうがい手洗いと同じで習慣になりました~(*^_^*)

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